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NDD方式・DD方式の違いとは?メリットとデメリットを解説

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目次

NDD方式とは何か?

NDD方式とは「None Dealing Desk(ノン・ディーリング・デスク)」の略称で、主に海外のFX業者で採用されている注文処理方法です。


「ディーリング」には売買や取引といった意味があり、「デスク」はそのまま、机という意味です。
「ノン・ディーリング・デスク(NDD方式)」では、そこにデスクもディーラーも存在せず、注文はそのまま加工されずに流れて行くのです。

NDD方式ではトレードの流れの中に、ディーラーであるFX業者は介入しません。

出された注文はそのままFX業者を通過し、世界のFX市場(インターバンク)に流れていきます。
そのため「インターバンク直結方式」と呼ばれることもあります。
実際にはLP(Liquidity Provider・リクイディティープロバイダー)を経由させることもありますが、そこで何か手が加わることはありません。

非常に透明性の高い注文方法であり、これにより下記のような特徴が生まれます。

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実際のFX市場価格で約定する

FX取引注文はそのまま世界のFX市場に流れて、世界中のFXトレーダーから提示された価格の中から最も有利な条件が選ばれ、約定が行われます。


つまり、実際のFX市場価格で約定されるということです。

ディーラーによる介入がないため、そこで何らかの作為が加わることはありません。
嘘偽りのない、正々堂々とした取引ができる方法です。

FXトレーダーが儲かるとFX会社も儲かる

NDD方式では、FX会社は、主に取引の際の手数料で収益を出します。
実際にはスプレッドと言う形で売値と買値に差があり、それがFX会社の利益となるわけです。

NDD方式では、FXトレーダーが取引で勝っても負けても、FX会社には関係がありません。
どちらに転んでも、取引金額に応じた手数料(スプレッドの差)が手に入ります。


FX会社としてはFXトレーダーが取引をするほど、純粋に利益を得られるということです

つまり、FXトレーダーとFX会社の間で利益相反がありません。

利益相反とは、それぞれの利益が相反するような状況を指します。
例えばFXトレーダーが儲かるほどFX会社が損をしてしまう場合、FX会社はそれを避けるため、FXトレーダーが負けるように仕向けるでしょう。
これが利益相反が生じている状態です。

NDD方式では、このような関係にはなりません。
FX業者としてはFXトレーダーを負けさせる必要性など、全くないわけです。

むしろFXトレーダーが儲かるほど大きなFX取引を行うようになるので、FX会社も儲かります。

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スプレッドが広くなる

NDD方式では、主な収益源がスプレッドによる価格差です。
FX取引を通じて利益を得る必要があるため、スプレッドにはある程度の幅がなくてはなりません。
そのためNDD方式を採用しない業者に比べ、スプレッドは一般的に広くなる傾向があります。 

スプレッドによる収益は、言わば薄利多売のモデルです。
FX取引の回数や金額が多いほど儲かりますし、スプレッドの幅も狭くしやすくなります。
そのためにも、取引環境を向上させ、顧客を勝ちやすくすることがFX業者の重要な使命となるのです。

海外のFX業者の殆どが採用している

海外のFX業者が採用しているのは、そのほとんどがNDD方式です。
そのためNDD方式でFX取引をしたい場合、海外のFX業者が主な選択肢となるでしょう。

これは海外のFXトレーダーの多くが、FX取引において高い透明性を求めていることも理由の1つです。
何か自分の見えないところで、FX業者が勝手に操作をすることが許せないのです。
少しくらいスプレッドが広くても、透明性が高い方を優先させます。

ハイレバレッジについても同じことが言えます。
国内ではレバレッジの上限が25倍に規制されていますが、これはFXトレーダーを保護するという名目です。
それに対し海外では、高いレバレッジ環境を用意した上で、それを使うかどうかはFXトレーダーの判断に委ねられます。

一方、海外にはあるゼロカットシステムが、国内では認められていません。
ゼロカットシステムは、顧客の口座がマイナスとなった場合、その損失をFX業者側が補填する仕組みです。
これは本来ユーザー保護につながる仕組みのはずですが、日本では損失補填をセールストークに口座を勧誘する手口を防ぐため、禁止されています。
ここでもユーザーを保護すると言う名目で、規制が強められているわけです

NDD方式には種類がある

一口にNDD方式といっても、そこにはいくつかの種類があります。
大きく分けるとECN方式とSTP方式とがあるのです。

いずれもトレーダーからの注文はインターバンク市場に流されますが、そこまでのプロセスに違いがあります。
ここでは簡単に両者の違いを見てみましょう。

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ECN方式とは

ECN方式は「Electronic Communications Network」 の略で、「電子取引所」という意味です。

ECN方式ではFXトレーダーから受けた注文を、直接インターバンク市場に流します。
インターバンク市場では、個人FXトレーダーだけでなく機関投資家や金融機関もFX取引に参加しており、そこに直接注文を出すという方法です。
売買のマッチングはオークション形式で行われ、「板情報」の閲覧も可能になります。

反対注文が少ない場合は約定できない可能性もありますが、注文価格が適正であれば、ほぼ確実に約定するでしょう。

ECN方式は間に何も挟まないため、透明性が非常に高くなるのが特徴です。


ただし、FX業者が示すスプレッドと、FX市場での取引手数料の2種類の手数料が発生してしまいます。
とは言え注文を直接マッチングするので、スプレッド幅は非常に狭くなるのが特徴です。

STP方式とは

STP方式は「Straight Through Processing」 の略で、「まっすぐな処理」という意味です。

STP方式では、FXトレーダーから出された注文はFX業者のシステムを通過した後、一度LP(リクイディティープロバイダー)と呼ばれる銀行や証券会社などの金融機関に流されます。


これらの機関は「カバー先」と呼ばれることもあり、FX業者ごとに特定の金融機関と契約がされているのが特徴です。

実際の注文は、これらのカバー先からインターバンク市場に出されることになります。
つまり直接インターバンク市場にアクセスするわけではなく、間接的にFX取引を行う状態になるわけです。

ただしそこでディーラーが何か操作をする事はありません。
ディーラーは注文がシステムを通過する際にスプレッドを上乗せし、その分が利益となる仕組みです。

実際の取引では、カバー先から複数の価格が提示され、その中でFXトレーダーに最も有利な価格が自動的に選択されます。
スタンダード口座など一般向けにメインとされている口座では、多くの場合、STP方式が使われます。

DD方式とは

DD方式とは「Dealing Desk(ディーリング・デスク)」の略称で、主に国内のFX業者で採用されている注文方法です。
「ディーリング」には売買やFX取引といった意味があり、「デスク」はそのまま、机という意味です。
つまり「ディーリング・デスク(DD方式)」の場合、FX取引をする場所にデスクがあり、そこにディーラーが座って恣意的な操作をしているという状態を指します。

インターバンクに取引を流すNDD方式とは違い、DD方式ではFXトレーダーとFX業者が基本的に1対1の取引を行います。
つまり相手は世界のFX市場ではなく、デスクに座っているディーラーです。
FX業者がインターバンクのような役割を演じ、FXトレーダーの相手をしていると言えます。

ただし本物のインターバンクとは違い、取引をする際にFX業者が恣意的に運用できてしまうのが難点です。
取引の全体をコントロールできるため、そのコントロールが良いほうに向かえば良いのですが、FXトレーダーの不利に働くように行うことも可能となってしまいます。

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FX業者がディーラーとなる

最大のポイントは、FX業者がディーラーとしてトレーダーの前に存在することです。


一般的には、FXトレーダーが出した注文は世界中から注文が集まるインターバンク市場に流れていくと思うでしょう。
しかし実際にはFX取引は市場で行われず、FX業者との1対1の取引となるのです。

そのためDD方式はNDD方式より、透明性が低くなってしまいます。
見方を変えれば、FX業者から希望する通貨を購入したり売却したりする、販売所のようなものでしょう。
インターバンクとは異なる価格レートを提示することも可能です。

実際にはインターバンクに注文を流すケースもありますが、それをするかどうかは、FX会社が判断します。
もちろん、膨大に発注される注文を人手で処理することはできません。
基本的にはアルゴリズムを使って、自動処理をすることになります。

FXトレーダーの利益とFX会社の利益が相反する

NDD方式ではFXトレーダーが勝っても負けてもFX会社の利益には関係なく、むしろFXトレーダーが勝つ方が会社の利益に繋がりました。


しかしDD方式では、FXトレーダーの利益とFX会社の利益が相反します。

具体的には、FXトレーダーが勝ちそうな注文が出たら、インターバンクに流すのです。
予想通りFXトレーダーが勝っても、逆に負けたとしても、FX業者にはスプレッド分の利益が入ります。

しかし、FXトレーダーが負けそうな注文が出たら、インターバンクには流しません。
自社の中で1対1の取引をするのです。

予想通りFXトレーダーが負けた場合、負けた分の金額がスプレッドに上乗せして入ってきます。
本来であればインターバンクでのFX取引で誰かが得たはずの利益が、FX業者の懐に入ってしまうのです。

もちろん予想に反してFXトレーダーが勝ったら、FX業者の損失となります。
しかし実際には過去の膨大なFX取引データから、極めて高い確率で勝敗の予想が立てられるので、そのような結果になることは殆どありません。

スプレッドが狭くなる

DD方式の場合、FXトレーダーとの相対取引を通じて収益を出すため、スプレッドを使って無理に利益を上げる必要がありません。
そのため、NDD方式を採用したFX業者よりスプレッドを狭くできるのです。

FX業界には「スプレッド競争」と言う言葉があるほど、スプレッドが狭い方が顧客の獲得につながります。
しかしその影には、このような仕組みが存在していると言うわけです。

日本国内のFX業者の多くが取り入れている

このように透明性が低いDD方式ですが、国内ではFX業者のほとんどがこのDD方式を採用しています。
一方、海外ではほとんど見られないため、日本式の注文方法といっても過言ではないでしょう。

ただしこれは必ずしも、日本のFX業者が進んで透明性を拒んでいるということではありません。
国内のFX市場、言い換えれば日本人のトレーダーが、スプレッドの狭い業者を好む傾向があるのです。

それに対し、海外のFXトレーダーは見た目の狭いスプレッドより高い透明性を評価するため、NDD方式が広まりました。
本音を言えばDD方式にしたほうが儲かるため、そうしたい業者も少なくないでしょう。
しかしそうしたサービスの口座を作ったとしても、そこにユーザーが集まらなければ意味がありません。

実際のマイナスは限定的な面もある

このように書いていると、DD方式を採用しているFX業者に悪いイメージを持つかもしれません。
しかし、必ずしもそうとは言えない部分もあります。


DD方式を採用していようが、NDD方式を採用していようが、FX取引における負けは負けだからです。

確実に勝っていたであろうFX取引を強引に操作し、負けにしてしまうほどの行為は、さすがにDD方式でもそうは考えられません。


インターバンクで他のFXトレーダーとの取引で負けることも、FX業者と1対1の取引で負けることも、同じ負けなのです。

NDD方式・DD方式の違いとは?

少し複雑なNDD方式とDD方式について、違いをあらためて比較しました。

スクロールできます
項目NDD方式DD方式
FX業者
の介入
なし
(インターバンクに直結)
あり
FX業者による
取引操作
なしあり
取引の透明性高い低い
FX業者
の利益
スプレッド
(手数料)
顧客の反対売買
ノミ行為など
スプレッド広い狭い
スキャルピングしやすいしにくい
自動売買可能制限あり

NDD方式とDD方式には、このような違いがあります。
個々に見ていきましょう。

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コストとスプレッド

DD方式は利益をスプレッドに求めないので、スプレッドの幅を狭くできます。
NDD方式はスプレッドが大きな収益源になるので、DD方式よりもスプレッドの幅が必要です。
トレーダーにしてみると、通貨ペアを調達するコストはDD方式の方が安く済みます。

またDD方式では、常にスプレッド幅を一定にする固定スプレッドが可能ですが、NDD方式では可変スプレッドが一般的です。

透明性

ディーラーの介入を前提とするDD方式は恣意的な操作が可能なため、透明性が低くなり、FX取引の中身がブラックボックス化していまいます。
NDD方式はFXトレーダーの注文をインターバンク市場に流すため、ディーラーが何かすることはありません。
そのため、DD方式よりNDDの方がFX取引の透明性が高くなります。

約定力

注文がどの程度、希望通りに約定されるかを示したものが約定力です。
約定力が高いほど、注文を出した時の為替レートで成約しやすいことを示します。

NDD方式はインターバンクに直結するため、DD方式よりも約定力が高くなるのが一般的です。
しかしDD方式は、業者側の都合で約定拒否される可能性もあります。

FX業者とFXトレーダーの関係

NDD方式はFXトレーダーの取引量に伴うスプレッドが収入源になるので、FXトレーダーの勝ちとFX業者の利益が相反しません。
しかしDD方式ではFXトレーダーが損をするとそれがFX業者の利益になるので、関係性が相反します。

DD方式のFX業者は、自社に利益が出そうな注文が来たら実際には約定させず、自社の中に抱え込んでしまいます。
こうした行為は、注文を抱え込むことから「呑む」「ノミ行為」などと呼ばれます。

元々は競馬などのギャンブルで、馬券購入を違法に仲介している闇業者が使う言葉でした。


明らかにハズレ馬券になりそうな注文が来たら実際には馬券を購入せず、代金を懐に入れてしまうのです。

ノミ行為自体は、先ほども補足したように、FXトレーダーにとって直接的な損害にはなりません。


しかしDD方式のFX業者は、その気になればスプレッド幅の操作や約定拒否も可能なため、FXトレーダーにとって望ましい環境とは言えないでしょう。

NDD方式・DD方式のメリット・デメリット

両方式の違いをさらに深堀り、それぞれのメリットとデメリットについて、まとめてみました。

  • NDD方式のメリット
    1. リクオート(約定拒否)されにくい
    2. スリッページが起きにくい
    3. 約定が早い
    4. スキャルピングに向いている
    5. 自動売買が制限なく使える
  • NDD方式のデメリット
    1. スプレッド幅が広い
  • DD方式のメリット
    1. スプレッド幅が狭い
    2. スプレッド幅が安定する
    3. スワップポイントが高い
  • DD方式のデメリット
    1. ストップ狩りやロスカット狩り
    2. スリッページやレート変更
    3. 約定が遅い
    4. 故意に約定されない可能性(リクォートやオフクォート)
    5. 故意のシステムダウン
    6. スキャルピングや自動売買に制限

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NDD方式のメリット

NDD方式はDD方式より透明性が高く、FX業者に介入される心配がありません。
メリットも、そこから生まれるものとなります。

  1. リクオート(約定拒否)されにくい
  2. スリッページが起きにくい
  3. 約定が早い
  4. スキャルピングに向いている
  5. 自動売買が制限なく使える

NDD方式のメリット①リクオート(約定拒否)されにくい

トレーダーの注文はインターバンクに流れますから、注文が業者の都合によって約定拒否をされることはありません。
価格が急変した時に約定拒否されると、大きな損失につながります。
ましてゼロカットシステムのない業者の場合、追証を求められて借金を背負うことにもなりかねません。

NDD方式のメリット②スリッページが起きにくい

スリッページは、注文した時の価格と、実際に約定した時の価格差です。
この差が大きくなると、利益は減り、損失は拡大してしまいます。

NDD方式はFXトレーダーからの注文をインターバンクに送るため、思惑通りの価格で決まりやすく、スリッページはあまり起きません。


インターバンクでは膨大なFX取引が行われており、その中からFXトレーダーにとって最も有利なレートで約定されるからです。
ただし出来高が非常に少なくなる時間帯には注意が必要です。

NDD方式のメリット③約定が早い

取引にFX業者が介入しないことで生まれるメリットは、他にもあります。
それは、約定が早いということです。

FX業者の中で注文が留め置かれず、すぐにインターバンクに出されるからです。
注文から約定するまでの時間差があると、その間に相場が動いてしまいます。
その結果、スリッページが起きたり、約定できない結果になりやすいのです。

NDD方式のメリット④スキャルピングに向いている

スリッページが起きにくいNDD方式は、ごく短時間でFX取引を完結させるスキャルピングに向いています。
FX取引回数が増えればスプレッド収入にもつながるので、FX業者側としても歓迎です。

NDD方式のメリット⑤自動売買が制限なく使える

FXには、24時間自動で売買してくれるプログラムがあります。
その中にはスキャルピングを行うものもあるでしょう。
NDD方式であれば、そうしたプログラムも自由に使えます。

NDD方式のデメリット

次に、NDD方式のデメリットです。

NDD方式のデメリット①スプレッド幅が広い

NDD方式ではFX業者の利益はスプレッドに依存するので、スプレッド幅はどうしても広くなります。
特に取引量の少ない時間帯はスプレッドが広がりやすいので、注意しなくてはなりません。

これは、NDD方式が持つ唯一の欠点とも言えるでしょう。

DD方式のメリット

続いて今度は、DD方式のメリットをご紹介します。

  1. スプレッド幅が狭い
  2. スプレッド幅が安定する
  3. スワップポイントが高い

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DD方式のメリット①スプレッド幅が狭い

NDD方式に比べ、圧倒的に有利なスプレッド幅を提供できるのがDD方式のメリットです。

DD方式ではFX取引に介入することで、FX業者に有利な環境を作れます。
そのため、スプレッドから大きな利益を得る必要がなく、スプレッドの幅を限界まで狭くできるのです。

殆ど全ての業者がDD方式を採用している日本では、多くの通貨ペアが世界最狭のスプレッド幅になっています。

DD方式のメリット②スプレッド幅が安定する

スプレッドの幅が狭いだけでなく、その幅を安定させられるのもDD方式のメリットでしょう。

インターバンクに流すNDD方式では、スプレッド幅は実際のFX市場動向に左右されます。


しかしFX業者内で抱え込むことの多いDD方式では、数値を業者側が独自に決められるのです。

その結果、よほどの変動がない限り、FX市場動向とは関係なくスプレッドの幅を固定とすることも可能となります。
一定のスプレッドを前提としたFXトレードができるため、安全性が高まるとも言えるでしょう。

DD方式のメリット③スワップポイントが高い

スプレッドと同様、DD方式はスワップポイントでも利益を取る必要がありません。
そのためNDD方式と比べて、有利なスワップポイントを設定できます。

特にプラススワップを期待して中長期に渡ってポジションを保有する場合、両者の差は顕著です。
DD方式の方が多くの通貨ペアを選択でき、同じ通貨ペアでも多くのプラススワップを得られる可能性があります。

DD方式のデメリット

最後に、DD方式のデメリット面を見てみましょう。


DD方式の問題は、やはりFXトレーダーとFX業者の相対取引になり、不透明な部分が出てくることです。

  1. ストップ狩りやロスカット狩り
  2. スリッページやレート変更
  3. 約定が遅い
  4. 故意に約定されない可能性(リクォートやオフクォート)
  5. 故意のシステムダウン
  6. スキャルピングや自動売買に制限

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DD方式のデメリット①ストップ狩りやロスカット狩り

ストップ狩りやロスカット狩りは、大きな価格変動があった時に行われます。


FXトレーダーが予約注文しておいた損切りラインに価格が接近した時、瞬間的にレートを操作し、ストップロスに引っ掛けるのです(ストップ狩り)。

それにより多くのFXトレーダーのポジションが損切りに遭い、損失が生まれてしまいます。
そしてその損失は、そのままFX業者の利益になるのです。

さらに悪質なのが、ロスカット狩りです。
ストップ狩りはFXトレーダーにとって、負けたものの損切りに遭っただけでもあり、想定内の結果と言えます。

しかしレートの操作が非常に大きかった場合、損切りラインを一瞬で大きく超えてしまうことがあるでしょう。
その結果、証拠金維持率を保てず、ロスカットに遭ってしまうことがあります。

すると口座残高がゼロになるだけでなく、時にはマイナスになって借金を背負ってしまうのです。

DD方式のデメリット②スリッページやレート変更

相場の急変に乗じた過大な価格操作以外にも、日常的に行いやすいのが、小幅な操作で済むレート変更やスリッページです。

スリッページは注文価格と約定価格の差ですが、小さな差でも多くの取引で操作されれば、FX業者側の利益は大きくなります。


しかしFXトレーダー側の利益は確実に削がれていくでしょう。
NDD方式でもスリッページは発生しますが、プラスに働くかマイナスに働くかは半々です。

DD方式のデメリット③約定が遅い

DD方式では、FX業者が「呑まない」場合はインターバンクに注文が流れますが、その判定に時間を取られてしまいます。
そのため、約定が遅くなってしまう可能性が高いのです。

約定が遅いと、その間に相場が動いてスリッページが発生したり、約定しない結果になってしまいます。
一方、業者が「呑む」場合、逆にNDD方式より早いこともあるでしょう。
しかしその場合、FXトレードは負けで終わる可能性が高いので、約定が早いことに意味は全くありません。

DD方式のデメリット④故意に約定されない可能性(リクオートやオフクォート)

FX業者が大きな損失を被る注文が出た場合、業者側の操作で約定を拒否することも可能です。
この約定拒否には2つのパターンがあります。

  • リクオート
    注文とは異なる価格で約定するのがスリッページですが、リクォートでは約定はされません。
    本当は約定できたのに、できなかったとして、注文を差し戻すのです。
    そこでは価格が再提示され、応じれば約定しますが、FXトレーダーに不利な条件になってしまいます。
  • オフクォート
    オフクォートは、FXトレーダーの注文自体をFX業者が拒否します。
    価格の再提示はないので、そのまま約定せずに終わります。

リクオートやオフクォート自体はNDD方式でも発生しますが、DD方式では業者側が意図的に生み出し、FXトレーダー側に不利が出るのが違いです。

DD方式のデメリット⑤故意のシステムダウン

約定拒否の最終形として、意図的にシステムダウンさせてしまうという、荒っぽい方法も取られます。

難しいのは、NDD方式でも相場の急変時にはアクセスが集中し、システムダウンしてしまうこともあることです。
しかしその場合、取引が行われないため、業者側にもマイナスが発生します。

しかしDD方式では業者のマイナスを回避するため、システムダウンを口実として使うのです。

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DD方式のデメリット⑥スキャルピングや自動売買に制限

DD方式を採用しているFX業者の多くが、スキャルピングを禁じています。
短時間に膨大なFX取引が集中すると、FX業者側の対応が間に合わなくなるからです。
それでもスキャルピングを続けていると、時には口座が凍結されてしまいます。

同じ理由から、DD方式のFX業者の多くは、自動売買にも対応していません。
自動売買そのものを禁止しているか、スキャルピングとは無縁のプログラムのみを利用できるようにしています。

NDD方式・DD方式はどんな人におすすめ?

メリットとデメリットのある両方式ですが、それぞれどのような人に向いているでしょうか?


FXトレーダーのタイプごとに、おすすめの方法をご紹介します。

  • NDD方式がおすすめな人
    1. 透明性を重視したい人
    2. スキャルピングしたい人
    3. 中長期で運用したい人
    4. MT4やMT5、自動売買を使いたい人
  • DD方式がおすすめな人
    1. 取引コストを抑えたい人

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NDD方式がおすすめな人

まずは、NDD方式のFX業者を使った方が良いタイプから見ていきましょう。

  1. 透明性を重視したい人
  2. スキャルピングしたい人
  3. 中長期で運用したい人
  4. MT4やMT5、自動売買を使いたい人

①透明性を重視したい人

取引に透明性を求めるならば、NDD方式の一択でしょう。
海外では、そのように考えるトレーダーが殆どです。

実際にはスプレッドは広くなりがちですし、スワップポイントもあまり稼げません。
しかし安心して取引できる環境が欲しいのならば、NDD方式のFX業者を使うことです。
スリッページや約定拒否に遭うことも減るでしょう。

②スキャルピングしたい人

本格的にスキャルピングをやるのならば、DD方式では困難です。
スプレッド幅が狭いDD方式は、一見するとスキャルピングに向いているように思えるでしょう。


しかし実際には規約で禁止されていたり、注文がインターバンクに届くまでに時間差ができたりするなど、好ましい環境であるとは言えません。
またNDD方式でも、ECN方式を採用していれば、スプレッド幅を抑えられます。

③中長期で運用したい人

NDD方式のデメリットであるスプレッドですが、取引回数が少なければ、それほど負担になることはありません。
数日以上の中長期でポジションを持つスイングトレードなどをしたい場合、NDD方式はおすすめです。
中長期での運用における懸念は、途中で損切りに遭ってしまうことですが、NDD方式であれば業者の思惑でレートが操作されることがありません。
それだけリスクも抑えられます。

④MT4やMT5、自動売買を使いたい人

MT4MT5を使いたい場合も、NDD方式のFX業者を選ぶ理由になります。

MT4やMT5は、業者を問わず共通して使える、透明性の高いプラットフォームです。
そのため、取引に業者が介入するような方法には馴染みません。

実際、DD方式の業者の多くは、独自の取引ツールを開発してトレーダーに使わせています。
そうした取引ツールは透明性がなく、裏で業者が操作をしてもトレーダー側には確認する方法がありません。

一方のMT4やMT5は、自動売買プログラムも自由に登録でき、そこでスキャルピングすることも可能です。
しかしDD方式では自動売買やスキャルピングに制限が付くので、MT4やMT5に対応するのは困難です。

結果として、MT4やMT5を使いたいならNDD方式の業者を選ぶことになるでしょう。

DD方式がおすすめな人

次に、DD方式のFX業者を使った方が良いタイプを見てみましょう。

①取引コストを抑えたい人

DD方式最大の魅力は、スプレッド幅の狭さです。
取引当たりのコストをできるだけ抑えたいなら、DD方式の方が良いでしょう。

世界的に見ても、スプレッド幅については、NDD方式はDD方式に及びません。
スプレッド幅が固定ならば、さらに安心です。

DD方式なのにNDD方式だと嘘をつくFX業者に要注意

世界には多くのFX業者が存在します。
中にはNDD方式を採用していると言いながら、実はDD方式の業者が混じっている可能性もあるので、注意しなくてはなりません。
ここではその業者がNDD方式かどうかを見抜くポイントをいくつかご紹介いたします。

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約定拒否が多い

DD方式を採用している場合、自社の利益を高めるために、約定拒否されることも出てきます。
NDD方式では、約定拒否はそれほど頻発するものではありません。
そのため、連続して拒否された場合は、DD方式の可能性があるでしょう。

サーバーが重くなる

注文を自社で呑むことの多いDD方式では、取引量が増えるとサーバの負荷が大きく上がります。
その結果、サーバーとの応答が重くなりがちです。

一方、注文をそのままインターバンクに流すNDD方式では、そこまで重くなることはそうありません。
応答に遅延がよく生じる場合、DD方式の可能性があります。

提供情報の精度が低い

FX業者によっては、相場の分析や見通しなどを、ニュースレターなどの形で公開していることがあります。
そうした情報の精度が低い場合、FXトレーダーには不利益が生じるでしょう。

NDD方式なら、顧客であるFXトレーダーが勝つほど業者の側の利益になります。
情報の精度が低いと、利益を逃すことにもなります。

しかしDD方式ではFXトレーダーとの関係性が相反するため、FXトレーダーに勝ちすぎてもらっては困るのです。


勝てる情報よりも、精度を落とした情報を流す動機が生まれます。
提供されている情報の信頼性が低いと感じる場合も、DD方式を疑いましょう。

NDD方式・DD方式のおすすめ海外・国内FX業者

最後に、NDD方式・DD方式を問わず、おすすめできる国内外のFX業者を紹介します。

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XM(XMTrading)

XMTradingはNDD方式の海外FX業者ですが、日本人のユーザーも多く、高い人気を持っています。
XMの口座開設で13,000円という高い口座開設ボーナスを提供しており、最大レバレッジやスプレッド幅も良好です。
サポートも完全に日本語対応されているので、FX初心者でも安心して使えるでしょう。

AXIORY

AXIORYはNDD方式を採用していながら、スプレッドの幅が非常に狭いことで知られる海外FX業者です。
スキャルピングをするなら、有力な選択肢になるでしょう。
海外業者では珍しく、顧客から預かった資金の管理に信託保全を採用しており、倒産などが起きても資金が全額戻ってくるので安心です。

ヒロセ通商(LIONFX)

国内FX業者の中で、NDD方式に対応している数少ない業者です。
スプレッド幅も最低水準の狭さで、インターバンクに繋ぐための提携金融機関も多いため、より有利な価格での約定が期待できます。
スキャルピングも認められているので、国内の業者を使いたい場合はおすすめです。

OANDA Japan

本社はオランダですが、OANDA Japanは金融庁に認可を受けた日本法人が運営する、れっきとした国内FX業者です。
DD方式を採用していますが、取引ツールはMT4やMT5が利用でき、世界標準の取引環境が手に入ります。
スプレッドも狭く、オリジナルのインジケーターが使えるのも魅力です。

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Tradexfin Limitedは、証券ディーラーライセンス番号SD010の下、セーシェル金融庁(FSA)により規制されています。 
Fintrade Limitedは、証券ディーラーライセンス番号GB20025835の下、モーリシャス金融サービス委員会(FSC)より、規制されています。 

TPS Management Limitedの所在地は、Steliou Mavrommati 80B, Agios Pavlos, 2364, Nicosia, Cyprusです。 TPS Management LimitedはTradexfin Limitedが完全に所有しています。

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