XMFXニュースーECBタカ派維持でユーロ復活、円安進行
XMFXニュースーECBタカ派維持でユーロ復活、円安進行
・ECB年次フォーラムにてタカ派維持でユーロは回復
・神田財務官による介入警告も円安進行
・軟調なCPI指数からカナダドルと豪ドルは下落
・好調な米経済指標から米株価上昇
ECBタカ派維持でユーロ復活
昨日米ドルは、ほとんどの主要外貨に対して下落して取引されました。具体的には、特にユーロに対して下落しましたが、日本円とカナダドルに対しては上昇しました。
年次フォーラム開催中のECBはタカ派姿勢を維持したことで、ユーロが力強く反発しています。景気後退のリスクとは別に、ECBメンバーの多くは、7月と9月での2回の利上げを示唆しており、ラガルド総裁もインフレは長期化への新しい段階に入ったと述べました。
総裁はまた、近いうちに金利がピークに達したと確信をもって述べる可能性は低いとも発言しました。
この発言により、市場のECBによる0.5%相当の利上げへの見解は裏付けされました。一方ラトビア中銀カザークス総裁が、来年初めの利下げへの期待は不適切だと述べ、市場は利下げ観測を後退させました。
ECBのフォーラムは本日も続き、特に注目されるのは、ECB総裁、FRB議長、イングランド銀行総裁そして日銀総裁によるパネルディスカッションとなるでしょう。
ラガルド総裁がタカ派を維持する一方で、パウエル議長は今後の利上げを市場に納得させることができず、この政策乖離から、ユーロは米ドルに対して上昇を維持すると思われます。
ユーロが4月26日と5月3日に更新した高値である1.1095ドルのレジスタンスゾーンを突破して上昇すると、ユーロ/ドルは上昇トレンドであるといえるでしょう。
為替介入警告も円安進行、豪ドルとカナダドルも下落
一方で、日本政府が損失を食い止めるべく為替介入を警告しているにも関わらず、円安は進行しています。前回での日銀会合の意見要約で、あるメンバーがイールドカーブ・コントロールの早期修正を求めたことが明らかになったにも関わらず、円は下落しています。
神田財務官は円安について、「高い緊張感を持って注視している」と述べましたが、円は上昇へのサポートを得ることができませんでした。
おそらく、実際の介入が想定される心理的ゾーンである145円になるまで、円安は進行する可能性があるでしょう。
カナダでのインフレが2年ぶりの低水準に緩和されたことが示唆されたため、カナダドルは昨日下落しました。しかし、市場は7月にカナダ銀行による0.25%の利上げを予想しているため、米ドル/カナダドルのテクニカルな見通しにはあまり変化は見られないようです。
オーストラリアの月次インフレデータが5月に13か月ぶりの低水準まで減速したことから、豪中銀による7月の利上げ観測が後退し、豪ドルも本日3週間ぶりの安値まで下落しています。
好調な米経済指標から米株式市場は黒字で取引終了
米株式市場は昨日、ダウ・ジョーンズが6日連続の下落に終止符を打ち、ナスダックも40年間で最高の上半期を迎えそうです。5月の米新築住宅販売が急増したことと、6月に消費者信頼感が1年半ぶりの高水準まで上昇したことが、投資家たちの株購入を促したと言えます。
ここ最近の株価下落の後、ファンドマネージャーは、四半期の終わりにポートフォリオにアウトパフォーム資産を追加する機会を与えられたのかもしれません。
好調な米経済指標により、差し迫った景気後退に対する市場の懸念緩和と、FRBの引き締めサイクル終焉への期待が高まり、株価購入を奨励しています。
特にテクノロジーセクターが、10月の安値以来の回復を支えている中、今後のテクノロジー企業のさらなる成長への期待から、上昇トレンドはしばらく維持される可能性があります。
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