FX環境認識とは？正しいトレーニング方法を解説します
環境認識とは何か
FXの環境認識とは、現在の相場がどんな状況なのかを把握することです。
相場全体を見たときに、現在のレートがどのような位置にあるのかをテクニカル指標などを用いて判断していきます。
例えば、RSIが70以上という環境認識が事前にできれば、そろそろ上昇トレンドが終了して、下落し始める可能性が高いと判断できます。
現在の相場が、上昇トレンドなのか、下降トレンドなのか、それともレンジ相場なのかを確認することも環境認識の1つです。
環境認識を行うことで、FXトレードの戦略が立てやすくなります。
FX取引は、未来の相場を予測して取引を行いますが、未来を予測するためには、現在の状況を把握しておくことが大切です。
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FXで環境認識は本当にいらない？
FX取引で安定した利益を出していくためには環境認識が必須です。
なぜなら、現在の状況が把握できないと未来の相場の予測も難しくなるからです。
FX取引は、主に以下の4ステップで成り立ちます。
- 環境認識
- チャンスが来るのを待つ
- エントリー
- 決済
環境認識は、FX取引において1番最初にやることです。
環境認識ができていないと、根拠のあるエントリーや決済のタイミングを決めることができません。
FX初心者や利益が出せない人の多くは、環境認識を怠り、いきなりエントリーをしてしまいます。
その結果、エントリーをした後の値動きに一喜一憂して、落ち着いたFX取引ができなくなってしまいます。
環境認識を行ってからエントリーをすれば、相場のシナリオがイメージできて、どんな値動きをしても落ち着いて取引ができるのです。
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FXの環境認識トレーニング方法
ここでは、具体的にFXの環境認識トレーニング方法をご紹介します。
おすすめのトレーニングは以下の5つです。
- トレンドを認識する
- 通貨の強弱を確認する
- リスクオン相場とリスクオフ相場を見極める
- サポートラインとレジスタンスラインを確認する
- ファンダメンタルズを確認する
1つずつ順番に見ていきましょう。
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トレンドを認識する
まずは、ざっくりで良いので、トレンドの認識をしましょう。
今の相場が上昇トレンド、下降トレンド、レンジ相場、どれに当てはまるかを判断します。
- 上昇トレンド：今後も上昇しやすい
- 下降トレンド：今後も下落しやすい
- レンジ相場：どちらに動くか予測しづらい
上昇トレンドなら「買い」、下降トレンドなら「売り」、レンジ相場なら「様子見」の選択肢を取るのが基本です。
通貨の強弱を確認する
FXの環境認識では、通貨の強弱を確認することが大切です。
通貨の強弱関係を「相関関係」とも言います。
通貨ペアというのは2つの通貨が買われたり、売られたりすることで値動きが発生します。
世界的に有名な米ドル円（USD/JPY）を例に説明していきます。
| 米ドルの価格 | 日本円の価格 | チャートの値動き |
|---|---|---|
| 買われる | 買われる | レンジ相場 |
| 買われる | 売られる | 上昇トレンド |
| 売られる | 売られる | レンジ相場 |
| 売られる | 買われる | 下降トレンド |
例えば、米ドルと日本円がどちらも買われている状況なら、米ドルでは「上昇」、日本円では「下落」するので、均衡状態となり、チャートはレンジ相場になります。
一方で、米ドルは買われて、日本円は売られている状況なら、どちらも上昇する力が強いので、チャートは大きく上昇してトレンドを形成するのです。
このように、1つ1つの通貨の価格の変動によって、チャートの値動きが変わります。
現在、どの通貨が主軸で動いているのかを見るだけで、注目すべき通貨ペアが探しやすくなります。
リスクオン相場とリスクオフ相場を見極める
環境認識を行う際には、リスクオン相場とリスクオフ相場を見極めることは大切です。
- リスクオン相場：
投資家がリスクを取って利益を追求しやすい相場状況 - リスクオフ相場：
投資家がリスクを回避して、より安全な資産を求める相場状況
簡単にいうと、リスクオンは「安心して投資をできる状況」、リスクオフは「投資を避けたい状況」を指します。
リスクオン相場では、新興国通貨や高金利通貨が買われやすいです。
投資がしやすい相場なので、高金利通貨で大きな利益を狙う投資家が増えます。
一方、リスクオフ相場では新興国通貨や高金利通貨が売られて、安全通貨と言われる「日本円」や安全資産と言われる「金（ゴールド）」が買われやすくなります。
目先のチャートの値動きだけでなく、リスクオン相場とリスクオフ相場を確認しておくことも大切です。
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サポートラインとレジスタンスラインを確認する
サポートラインとレジスタンスラインの確認は、サポートラインやレジスタンスラインがどの価格水準に存在しているのかを認識することです。
- サポートライン（下値支持線）：
安値と安値を結んだ線 - レジスタンスライン（上値抵抗線）：
高値と高値を結んだ線
レンジ相場では、必ずサポートラインやレジスタンスラインが存在します。
そのラインを突き抜けるとトレンドの可能性が高まります。
例えば、レジスタンスラインを上に抜けると買い圧力が高まり、上昇トレンドを形成する可能性が高いです。
逆に、サポートラインを下に抜けると売り圧力高まり、下降トレンドを形成する可能性が高いと言えます。
トレンド相場の順張りを狙うのであれば、サポートラインやレジスタンスラインの中に収まっている間ではなく、どちらかに抜けたときを狙うべきです。
このように、サポートラインやレジスタンスを確認しておけば、どちらの方向にトレンドを作りやすいかが明確になります。
ファンダメンタルズを確認する
ファンダメンタルズの確認とは、経済指標や要人発言などのイベントスケジュールを把握しておくことです。
経済指標や要人発言の前後は、多くの投資家が注目していることもあり、為替相場に大きな影響を与えます。
例えば、アメリカの重要な経済指標が発表される場合、USD/JPYやEUR/USDなど、米ドル関連の通貨の値動きが激しくなります。
ファンダメンタルズの確認をしておかないと、急な為替変動によって大きな損失が発生するリスクがあるのです。
必ず、ファンダメンタルズの確認をして、リスクの高い時間帯や通貨ペアを避けることが大切です。
FXにおける環境認識のコツ
FXの環境認識トレーニング方法が理解できたところで、ここからはFXにおける環境認識のコツをご紹介します。
- FXのトレードスタイルに合わせて監視時間足を固定する
- 環境認識で使用するテクニカル指標を固定する
- 上位足で環境認識をする
それぞれ順番に解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
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FXトレードスタイルに合わせて監視時間足を固定する
まずは、FXトレードスタイルに合わせて監視する時間足を固定します。
なぜなら、監視する時間足を頻繁に変えていると、統一した分析ができないからです。
下記の表を参考に、スタイルに合わせた監視する時間足を把握しておきましょう。
| トレードスタイル | 監視時間足 |
|---|---|
| スキャルピングトレード | 4時間足・1時間足・15分足 |
| デイトレード | 週足・日足・4時間足 |
| スイングトレード | 月足・週足・日足 |
あくまで環境認識で使用する時間足なので、FXトレード時はご自身の好きな時間足を分析してください。
監視時間足を固定することで、分析に一貫性が出て、徐々に分析精度が上がっていきます。
自身のFXトレードスタイルに合わせて、ストレス無く取引できるFXトレードスタイルを確立していきましょう。
環境認識で使用するテクニカル指標を固定する
監視する時間足だけでなく、使用するテクニカル指標を固定することも大切です。
先ほどと同様、統一した分析をするためです。
テクニカル指標を使うことで、FX初心者でも簡単に環境認識ができます。
環境認識におすすめのテクニカル指標は以下の3つです。
- 移動平均線：
トレンドの把握 - RSI：
買われすぎ・売られすぎの把握 - ライン：
サポートライン・レジスタンスラインの把握
もちろん、必ずこのテクニカル指標を使わなければいけないというわけではありません。
ボリンジャーバンドやMACDなど、他のテクニカル指標を使って、環境認識をすることも可能です。
複数のテクニカル指標を試しながら、自分に合ったテクニカル指標を見つけていきましょう。
上位足で環境認識をする
一般的に、環境認識では上位足を利用します。
なぜなら、上位足を意識しているFXトレーダーの方が多いからです。
トレンド相場の順張りを狙うとき、メインの時間軸のみだと本当に信頼できるトレンドなのか判断できません。
例えば、5分足では上昇トレンドに見えても、1時間足ではレンジ相場、下降トレンドということもあり得ます。
つまり、この場合での「買いエントリー」は5分足では順張りですが、1時間足では逆張りということになってしまうのです。
下位足よりも上位足の方が信頼性が高いので、メインで監視している時間足よりも、上位足で環境認識を行いましょう。
FXで環境認識をするときの注意点
FXで環境認識をするときに3つの注意点があります。
- 同時にたくさんのテクニカル指標を使わない
- テクニカル指標の設定を変えない
- 分からない時に無理に取引しない
1つずつ詳しく見ていきましょう。
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同時にたくさんのテクニカル指標を使わない
環境認識では、同時にたくさんのテクニカル指標を使わないように注意しましょう。
なぜなら、同時にたくさんのテクニカル指標を使うと、毎回目線が変わってしまったり、逆に迷いが生じたりするからです。
多くの指標を使ったからといって、必ず分析の精度が上がるわけではありません。
環境認識では、常に同じ目線で分析を行うことが大切です。
トレンドの把握をするなら「移動平均線」、サポートライン、レジスタンスラインの環境認識には「ライン」のように、1つの分析につき1つのテクニカル指標で十分でしょう。
テクニカル指標の設定を変えない
「環境認識で使用するテクニカル指標を固定する」と言いましたが、テクニカル指標の設定も変えないようにしましょう。
なぜなら、テクニカル指標の設定を変えると目線も変わってしまうからです。
例えば、「いつもは20日移動平均線でトレンドの把握をしていたのに、今回は50日移動平均線で分析してみよう」と変更すると、目線が大きく変わってしまいます。
その都度、ローソク足に反応するような数値に変え続けることは、FXトレードの本質からかけ離れており、FXトレードの成績も安定しないので絶対にやめましょう。
分からない時に無理にFX取引しない
環境認識をして、方向性が予測できない時は、無理にFX取引しないようにしましょう。
なぜなら、優位性が低いポイントでFXトレードしてしまうリスクがあるからです。
特にFX初心者の方は、より多く取引をして大きな利益を求めようとします。
しかし、環境認識をしてどちらの方向に動くのか予測できない状況では、FX取引の優位性が下がります。
多くのFX取引をしたからといって、利益も大きくなるとは限りません。
取引回数よりも勝率にこだわって、勝つ見込みが高いポイントだけのFXトレードに絞りましょう。
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